年が明けて、2日から本格的な新年のセールが始まった。多くのショップの人が今年は、“福袋が売れない”と嘆いている。多くのお客様が、確実に欲しがっている物しか買わなくなり、たとえ中身がわかろうにも福袋は買わない。これこそ今の世の中の景気を表している。(ここ数年の世の中の様子とも言える)
世の中ではセレクトショップが売れているように思われている。しかし、実際のところセレクトショップも苦戦している。特にビームスは、苦戦していると聞く。理由は商品があまりに遊び感覚になっているからである。もちろんそこがビームスの良いところなのだが、世の中の景気がこれだけ悪くなると、多くのお客様が、遊び心を出して商品を選んでこない。できれば、仕事、遊びどちらでも憑かれる洋服を買おうとするのである。(比べると、UAの服の方は、無難でありまだ調子よく売れている。)
同じことがスニーカー(靴)にも言える。黒、白のスニーカーばかり売れるのである。私自身も黒、白のスニーカーはとりあえず売れると(もしくは売れ残らない)などと思ってしまう。逆に色のついているスニーカーや靴はほとんど手に取られなくなる。これは、問題である。ここらにスニーカーの将来の暗さを感じるのである。
服にしても最後は、黒ばかりが売れてしまう。これはかつて川久保玲の“からす”のようなファッション的な物ではない。世の中の暗さの現れである。そこには遊びがないのである。遊びは私達の生活に大切である。ピンチョンの“スローラーナー”を読み、エリオットにいくはずだが、そこに飯島耕一の“虹の喜劇”を入れる。痔の詩である(記録である)笑えないないようなのだが、笑ってしまう。そこに世の中の面白みがあり、世の中の不思議、わからなさ、関数のような方程式の複雑さのようなものを感じずにはいられない。
今年も張り切ってやっていこう。私にとっての未来はどのようになるのだろうか?夢を見た?一富士二鷹三なすびである。私は何もみなかった。同じような一年なのであろう。
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