週末に一ノ瀬泰造のドキュメンタリー“TAIZO”と小津の”東京暮色“をみた。 夜中にDVDで観ているので、何か二つの作品ともに寂しい感じがするのだが、それは作品の暗さ、青春の儚さが彩られ、私自身の若き時を思いだした。
TAIZOは、数年前に浅野?さんという俳優が映画にした“地雷を踏んだらさようなら”のドキュメンタリーである。ベトナム戦争当時、写真家はピューリッシャ賞などをもらおうと、戦地に行き写真を撮り続けた。泰造もその一人であり、カンボジアのアンコールワットを撮りにいたのだが、ポルポトに捕まり殺されてしまうのである。(本当のところははっきりとわからい)しかし、彼が写した写真はその後、家族に届けられる。彼が何を求め、彼が何に感動し、彼の命を彼がどのように感じていたのか、今の私には想像できないのであるが、一つ言えるのは、“若さ”故にできることの偉大さ、儚さ、を感じられずにはいられないのである。
同じように小津の“東京暮色”も若い女性の死で作品は終わるのだが、若さ故の儚さ、愚かさ、不安、が表されている。(作品的には面白くない。駄作である)
人にはきまりがある。どのような人も“死”迎えるのである。しかし、死を迎えるまでの過程において、精神の変化が年齢とともに変化する。その精神(考え方、生活態度とも言って良いのだろう)の変化を人は、楽しめるのであろうか?などと私はこの頃思いながら、歳をとったと思うのである。
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