フクヤマが“歴史の終わり”で民主主義が、相対的に他の主義よりも”まし”であり、この状況を歴史の終わりと呼んだのだが、果たしてこの状況が人々に幸せを運び込むのかという疑問は消し去ることはできない。こんな経験を今回の参議院選挙で感じた人は多いのではないだろうか?その主義の中での制度の質はすべて人によるから。
民主主義はすばらしい。しかし、その制度を運営する人の質を考えると、今回の参議院選挙はどうしようもなく、選ぶのに難しい選挙であった。なぜならば、民主党、自民党ともに言葉の中に実行力が見受けられない。まず、消費税。自民党は10%のアップというと、民主党も10%という。そして、評判が悪くなると民主党はいろいろ、ぐだぐだ言い出した。しかし、自民党も野党だから、言えるのであり与党ならば、消費税アップなどとは言わなかったのではないだろうか?次に経済政策というものがどの党にない。彼らもわかっていること。”経済の回復なくして、どの党も国会運営、世論の後押しは難しい”ということである。
今回の結果は、あくまでも今までの民主党への批判であり、多くの人が自民党、みんなの党に期待して投票したのではないということである。(もちろん期待して投票したひともいるだろうが)そこがフクヤマの目指した民主主義ならば、私は違うといいたい。そこには、ヘーゲル的な物の考え方が存在し、人は進歩する。よくなろうとする。という前向きな方向性(本当にヘーゲルは前向きか?)が必要なのではないだろくか?これは今回の選挙に前向き性が感じられない。
これまで私は、選挙に興味がなかった。しかし、このごろ歳をとり、ガキが生まれるとこの国、日本を憂うようになった。反面私は、どこの国ても同じなのであろうとも思う。国というものの意味を考えるようになり、そこには憂う必要のない、前向きな型が存在する必要があるとつくづく思う。などと、後ろ向きに現実を捉えている。
今の日本を変えるのは、誰なのであろうか?
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