19世紀末ウィーンにシュニッツラーは生きた。フロイトに影響を与えた作家らしい。ウイーンには未だ行った事がない。ハプスブルグ家の帝都は、どんな都市であったのだろう。世紀末ウィーン、この響きには興味を惹かれてしまう。実際、世紀末ウィーンでは、世界各地から集まった様々な民族の言語が飛び交い、常に外部からの流入がある刺激的な都市であったらしい。クリムトやシーレ、マーラーやフロイト等の才人、奇人が輩出された。また一説によると、その時代のウィーンは、公娼、私娼合わせて5万人近く擁していたらしい。まさしく、ありとあらゆるものが詰め込まれた、「都市」だったと想像される。たぶん面白い街だったのだろう。
この作品にはあまり感じるところがなかった。「夢」をキーワードに、意識を探ろうとするフロイトの試みは完全ではない。「夢」というのはまだまだ謎を残している。啓示的意味を含んで。夢想は尽きない。
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