スニーカーを売っている人間として、スニーカー(靴)市場に未来があるのか?というのは大きな感心ごととして常に心の中にある。先日も、某ナショナルブランドの方と話しをしたのだが、市場は大嵐とのこと。まさに、スニーカー(靴)業界に、しいて言えば、日本の小売り業界に大きな転換点が訪れているのかもしれない。
日本の政治は、小沢一郎(私は嫌いではない)の話題でもちきりだ。田中角栄、金丸、自民党、新党を立ち上げては、統合、解体を繰り返し、民主党と常に日本の政治の中心にいた。しかし、大きく政治のあり方も変わろうとしている。同じように日本の小売り、スニーカー(靴)業の売り方も変わろうとしている。日本自体がまさに変わろうとしているのである。それは、本当に少数の人によってなされ、多くの人がわからないうちに起っている。
とりあえず、スニーカー(靴屋)の数字
ABCマート 10年の売上げ 1135億 利益 115億 11年2月(予想) 1260億 利益 175億 12年(予想)1340億 利益 145億
チヨダ 10年の売上げ 1664億 利益 マイナス12億 11年(予想) 1583億 利益 4億 12年 1550億 利益 4億 となっている。
ABCマートは売上げを伸ばすが、12年になると、利益を大きく落とすと予想する。チヨダは、売上げ、利益ともに、どうしようもない。大手2社がこの数字である。日本のスニーカー業界には、未来が無いように感じるのは私だけなのだろうか?もちろんABCマートの売上げ、利益はすばらし。しかし、未来が無いように同じ業界にいる人間として感じる。(まず、VANSはライセンスであり、他国での出店には、VANSでの差別化が難しい。日本国内に出店する場所がもうあまりないように感じる)利益に表されているように感じる。(効率が悪くなるのだ)そして少子化。人口減。スニーカー、日本の小売りはこれから衰退していくのだろう。
私達は?原宿店だけは調子がいい。理由は、海外からのお客様が増えているからだ。特に、旧正月で中国のお客様が増えている。週末のようにとはいかないが、平日のような数字ではない。ネットもまずまずの数字である。これから、もっとITを使った売り方が登場し、多くの人が多くのものを、ネットで買うのであろう。
そこで、結論。
海外
IT
と今までのやり方では、自然淘汰の波の中で消えていくのである。あたりまえの情報を、どのように活用して、自分の中にとり得れていくのか?まさしく、ダーウィーンのような世界になってきた。その中でしか、スニーカー(靴)業界は未来がないのであろう。それもあたりまえ。その”あたりまえ”が難しく、そは、”単純”の中にあるのである。
ABCマートは小売の強みを活かした靴業界最大の成功例だと思います。
10年前にはナショナルブランドが小売に制圧されていく様は想像もしませんでした。
12年のABCはまだ上がるのではないでしょうか売上利益共に?
所詮ブランドの供給元は同じです。そこを抑えている以上他に勝ち目はないと感じています。
ナショナルブランドと問屋の関係の様に川上から市場をコントロールするこの業界の特性をABCはよく理解しているので、もう少しABC時代は続きそうな気がしています。
ただ日本のスニーカー業は面白くない。というか所詮はブランド任せの商売だったのかもしれません。ブランドは永遠にカッコイイモノをつくると信じていたし若者は何時までの流行り者が好きだろうと?・・人任せのモノに永遠はないのでしょうね・・
これからは数売るか立地がいいだけが認められ、商売に勝てる部分でしょう。
まあABCが悪くなるとABCのパワープレーでより市場が悪化しそうなので、自分の立ち位置が見つかるまではABCはよいままでいて欲しいという気持ちも少しあったりしますが・・
日本のスニーカーシーンを作り上げた方たちのこれからの立ち振る舞いを期待しています。
投稿情報: 靴屋 | 2011年2 月 3日 (木) 19:53
コメントありがとうございます
より日本の市場が悪化しそうなのは、同感です。しかし、だからといってその場所にとどまることは難しい(もちろん出来るでしょうが、衰退していくでしょう)と思います。すでに大手三社は同じような売り方をしております。振るいに変えた競争の中、新しい売り方を考えなければいけないのでは? それが、海外。ITを使った売り方なのだと思います。
投稿情報: chapterworld | 2011年2 月 3日 (木) 22:01