本を読んでも何もわからない。しかし、私は本を読む。文明の崩壊”に続き、今、ジャレッド、ダイヤモンドの“銃、病原菌、鉄”を読んでいる。こん本は、人の進化の差異の理由を述べており、(この11000年の間にどうして、人類には大きな差異が、起こったのか?)その中で、情報(ここでは文字)のこと、すなわち、知識の差が、多くの人々、そこに住む部族の未来を大きく変えていることを述べているのである。
同じ様なことが、今の企業間の中でもいえて、その情報の違いが、その企業の成長を大きく変えるのである。例えば、多くの株式投資の本に書いてあることだが、“大手の投資家には、個人は勝てない”というのが、もっともわかりやすいのではないだろうか?これの理由は主に情報量の差である。大手には、それなりの情報が入ってくるのだが、個人にはなかなか情報が入りづらい。もちろん。現代においては、検索の機能もあがり、多くの人が情報が入手しやすくなっている。だが、その情報の質となると、まだ格段にさがあるのである。(本で読んだものと、実際に、それを体験した人の話を聞くのとは大きな違いがある)
弊社は、スニーカーを扱う。もちろんそれで利益を得ており、それなりの情報を社員の者が集めてくる。このごろの、トレンドとして”駅から歩いて5分、雨が降ってもぬれない”というように、多くのデベロッパーさんがいろいろな提案を弊社に持ちかけ、出店のオファーがある。(私達の商売が、ニッチであり、かなりファッション性のたかいものを扱っているので、他店と差別化ができるからだろう)その中には、今まで既存に入店している、お店をどけて、弊社の出店を促すところもある。それらのお店が、上場企業であり、その店の看板店であったりすると、私自身、その店の将来が、(もちろん他人であるが)心配になってくる。
会社(企業)とは、大きくなると、どうしても風とうしが悪くなる。(伝言ゲームを同じように)内部的な情報伝達の欠如。しかし、恐ろしいのは、落ち目の企業になると、外部からの情報伝達の遅延が起こってくるのである。これは、いけない。何せ他人なので(同じ会社の人は身内である)情報を吐き出させることがなかなかできない。落ち目の巨人は、遅かれ少なかれ、死を迎えるのである。
また、企業は市場の情報を集めようとする。または、その情報を囲い込もうとする。特に今顕著なのは、IT関連の企業の情報収集であろう。しかし、集めすぎる、その企業が、イーボー(悪徳)と見なされると、攻撃される。その狭間で、企業は情報を囲い込もうとするのである。何せ、それがお金に換わるのだから。それが今の世の中の仕組みであり、それにならないと絶滅してしまうのだから。
イギリス政府(キャメロン)は、“ブリッシュの国債の格付けについて、述べている。それも政治理念を述べる時に。もちろん、政治と経済とは多くの部分で重なる。しかし、政治とは、少しお金とはなれたところに、視点があってしかるべきであろう。国がこれなのだから、企業、個人ともに情報(マネー)を集めるために、日々や努力をしてしかるべきである。
何ともやるせない世の中になった。
そして、蒸し暑くなってきた、東京である。今日は、本屋で読書といこう。
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