シューライフ

投資としてのスニーカー

スニーカー投資

日興の株が、上場廃止にならずに投資家からの期待で株価が上がっている。　同じように、少数の人は、スニーカーの値段が上がるとの理由でスニーカーを買っている人もいる。　特に、この頃は、そういった投資家スニーカーコレクターは、Air Jordan を買っている。その理由はいくつか考えられる。

まず、NikeでもJordan ブランドは、別会社が運営しており、数量的に少量しか発売されない。　そして、アメリカでは発売と同時にすぐ売り切れてしまい日本に入荷する量が、極端に少ない。　履きやすい。　今まで、レトロJordan は、一度は値段を下げることもあるが、期待を裏切らずに必ず値段が上昇する。　と言うことで投資する人が、増えている。

ならば、どのぐらいのリターンが期待できるのだろうか？　２－３年で、５０－７０％のハイリターンを期待できるものが、多くある。今の新興国の株式と同じぐらいのリターンを期待できるのではないだろうか？　場所をとるが、こうやって生活している人を私は何人か知っている。　もちろん投資なので、リスクはつきものであるが、スニーカーコレクターの中にはこういった人もいる。　

邪道と言う人もいるが、常識を覆す投資家もいるものである。　だだ、現金化にするには、市場が整備されていないので、多少時間がかかるのだろう。　

ＵＢＩＱ

　　ＵＢＩＱの魂　　

　物は何故、崩壊しないでその形（全体）を保ち続けるのか、分子レベルまでばらばらにならず、物として在り続ける力はなにか。その形を保ち続けるには、それを統合する上位レベルの意志（力）が働いているのではないだろうか。そもそも生命（魂）とはなにか。全体を統合するシステムそのものではないのか。全ての存在に、生命（システム）は働き、そして、それは宿っているともいえる。　

　今日、ＵＢＩＱの展示会で、これから出る新しい商品を見てきた。そこからは靴に対する愛（思い入れ）の深さが感じられ、眺め、触ってみてあったかいエネルギーを受け取る事ができた。心意気とでもいおうか。運命とは不思議なものだ。デザイナーの小坂氏は、まさか自分が将来靴を作るなどと、数年前までは全く考えてもいなかったはずだ。まったくの暗闇のなかから光を求めて進み続けている孤独な戦い。彼は頑固で妥協しない。それが良いのか悪いのかは分からないが、彼の信念がブランドを支え、生み出した靴に光を与えている。それが評価され始めたのは喜ばしい。たぶんこれからも、彼の靴作りの姿勢は変わらない。職人の妥協の無さが私は好きだ。

Freedom

フリーダム２を見て

フリーダム　の2巻が発売になった。　このDVDは日清とのコラボで有名であるが（実際見たあとには、カップヌードルを食べたくなる）、スニーカーや靴的に見ても、とても面白い。履物的には、形は今とあまり変わらない。　また、アッパーがスニーカーでソールがブーツぽいものが多いように感じられる。　また、宇宙靴はブーツの変形である。　と、そんなところばかり見ながらDVDを見ていると、ちょっと違うのでは？と思ったりもした。

まず、今以上にテクノロジーが発達しているので体の一部によりフィットするのでは、ないだろうか？ということは、ナイキのフリーの進化版になるのではないかと思われる。　または、今開発されているロボットのスニーカー版のようになるのではないだろうか？　歩いていても勝手に簡単に歩けるものなのでは、ないだろうか？　

そんな姿のDVDは見たくはないのだが（違和感がありすぎる）、スニーカーの2300年には、とても興味がある。　フリーダムは、とても面白い。しかし、まだまだ長い話になるだろう。　どのようになっていくのだろうか？

ＣＵＲＴ ＣＡＮＶＡＳ

　ＣＵＲＴ　ＣＡＮＶＡＳ　

　１９８２年制のデッドストックです。ナイキの初期テニスシューズで、素材はキャンヴァス、とてもシンプルな中に優雅な美しさがある。造りはかなり丁寧で、細部まで見ていると今のスニーカーと細かい違いが有り、見ていて飽きないし、味がある。シンプルなものほど、あらが目立つので難しい。なかなかいい物に出会えない。昔の靴は良い意味で無駄が有り、それが逆に美しさにつながっているんじゃないか。ナイキのスウォッシュマーク一つとっても、時代によって形や太さ、角度等の印象が違う。

　ナイキの秘密はこのスウォッシュにある。このシンボルマークが無意識の記憶を呼び覚まし刺激する。縄文時代には、勾玉という似たような形の石（動物の骨で作られた物もある）があるし、胎児をシンボリック化したようでもあり、また三日月の形にも似ている。人は無意識のうちに、スウォシュを聖なる物と認識し、お守りとして身に着けているのかもしれない。不安な時代だからこそ、スウォッシュのでかいＡＩＲ　ＦＯＲCＥⅠやＤＵＮＫが好まれる。ベープスターがなぜ流行ったのか。スウォッシュに星の力が加わり相乗効果を起こしたからではないか。シンボルとして矢印やローマ字では弱い。

　今世界は、太陽の文化（ユダヤ・キリスト教）と月の文化（イスラム教）が対立して戦争が起こっている。日本は太陽の文化といわれているが、縄文時代はどうも違う。日本は月の文化だった様な気がする。もちろん正史は太陽信仰だが、歴史は権力を握った者に都合のいいように歪んでいる。闇に沈められた歴史は限りがない。

　この魔術的なナイキの力には、たぶんどのスニーカーブランドも太刀打ちできないのではないか。妄想は果てしが無い。

ＡＩＲ ＺＯＯＭ ＦＬＩＧＨＴ

　ＡＩＲ　ＺＯＯＭ　ＦＬＩＧＨＴ　９５

　ナイキのスニーカーの中で、私の好きなベスト３に入る傑作。私がスニーカーを見て衝撃を受けたのは、このズームフライトとマックスプラス。９０年代半ばのナイキのデザインはやばい物が多い。次から次へと新しいデザインを生み出し、ヒットさせた黄金時代。私の好きなスニーカーは、車に似ていて全体の曲線が綺麗でなめらかな感じがするものに惹かれる。最近は復刻ものが主流で、新しいデザインの革命的な奴との出会いが中々無い。ＭＡＸ３６０は履き心地は革命的だが、デザインがいまひとつだ。昔の９５や９７を張り付けた方がかっこいいのは問題である。もっとぶっ飛んだ靴が欲しい。保守的な奴はもうたくさんだ。　

　今スニーカーが売れないのは、革命の熱気と情熱の様な、未知なるものへの好奇心が欠けているから。けっして派手な物が良いと言っているのではなく、もっとなんか見ただけでわくわくする様な、そんなスニーカーとの出会いを待っているのだが。一時期ドメスブランドのスニーカーが売れた。そこにはやはり、新しい物を生み出そうという意志が強く感じられ、作品自体が常に、良い意味悪い意味、見ていて楽しかった。ＵＢＩＱには、絶えず革命家の心意気で作品を作り続けていって欲しい。新しい物が生み出されないジャンルは崩壊する。そんな危険な匂いがする。　

　人は破壊する為に物を造る。神への捧げ物として。その陶酔を味わう為に。

｢夫婦茶碗｣ 町田康 を読んで

　｢夫婦茶碗｣　町田康　を読んで

　個人的に現代の日本の作家で好きな一人である。気取っている作品は嫌いだ。作者は元パンクバンドのヴォーカリスト、日本の８０年代パンクロックの草分け的存在、アンダーグラウンドの世界では伝説の人だ。それが作家になり芥川賞まで受賞するとは思わなかった．音楽をやっているからであろうか、文章がリズミカルに跳ね回り読んでて心地いい。独特の世界観の中で遊び、ほっと一息ついて帰ってくるそんな小説だ。　

　個人的にこんな世界に憧れがあり、馬鹿馬鹿しくもあり、楽しくもあり夢想する。作者もそうなんだと感じる。実際こんな世界では生きられないけれど、どこかで可能性を思考する自分がいる。この世界が住みづらい（生きづらい）と感じている人は、遊びに行けばいい。他にも色々なこの人の作品が出版されている。すごく真面目な人なんだと思う。心の中を斬りつけられる小説ではないので御安心を。

　ちなみに作品の中で、生まれた子供の名を｢靴｣にしようとする主人公、こういった感性がまたすごく変わっている。

ＰＯＮＹ ＯＮＥ-ＯＮ-ＯＮＥ ＨＩ ＴＯＰ

ＰＯＮＹ　ＯＮＥ-ＯＮ-ＯＮＥ　ＨＩ　ＴＯＰ　オリジナル

　ポニーのオリジナルデッドストックが登場です。１９８３年製と１９８５年製で、メイドイン台湾。台湾といえば、ＮＩＫＥのＪＯＲＤＡＮシリーズ等のトップモデルを生産してきた。工場の質が一番良く、商品の出来が他の生産国と比べて全然違う。今ではあまり生産されなくなってしまったが、たまにナイキのサンプルスニーカーで見かけたりする。マニアックだが台湾製のナイキは美しいと思う。

　ポニーとはたぶん、１９８０年代に人気があったアメリカのスニーカーブランドである。一度完全に消滅し、ここ２‐３年前に別の会社が復活させた。現在売っているポニーは、たぶん昔のポニーとは関係が無いと思う。オリジナルのポニーには、Ｂ級映画の様に超一流にはなりきれなかったけれど、なにか人を惹きつける魅力が隠されている。脇役がいい映画はおもしろい。ナイキ、アデﾞィダス、プーマの陰でひっそりと咲き、散っていったブランドがいろいろあったのであろう。個人的に、王道より異端なものに関心があるので、昔からこのオリジナルポニーになんとなく心惹かれていた。今眺めていても、なんともいえない味があり、これを肴に一杯やれそうな気分だ。たまにはスニーカーを眺めて酒を飲むのも悪くはない。時間の流れは速い。この世に残る物などごく僅かなのだから。

ＭＥＴＲＯ ＧＲＡＰＨＩＣＳ

珍品ＭＥＴＲＯ　ＧＲＡＰＨＩＣＳ　

　ちょっと変わったスニ－カ－に登場してもらおう。1983年製のデッドストックで、メトロというモデルにグラフィックデザインしたものらしい。詳しい事はわからないので、知っている人がいたら教えて欲しい。確かレディ－スで別のカラ－も見た記憶がある。当時からナイキは、こんなおしゃれなモデルも生産していたのだ。今スニ－カ－は機能面よりもファッション性の方が重視される。もちろん競技で使用する人は別だが。当時のナイキのデザイナ－の遊び心が感じられ、一つの作品として眺める事も可能だ。しかし残念なことに、もはや履いて楽しむという行為は難しい。たぶんすぐ壊れてしまうだろう。その時点で靴という生命は死んでいる。じゃあこの作品はどうやったら生き長らえるのか。絵画や美術、骨董品のように眺めて楽しむという新しい文化を確立しない限り、これらの古いスニ－カ－は死に絶え、歴史に埋没してしまう。現実に絶滅寸前である。たぶん数え切れない作品が、この世から姿を消しているはずだ。マニアの人が保存するにしても限度がある。しかも修復する技術も確立されていない。メ－カ－は、生み落とした者の宿命として最期まで面倒をみてあげるべきである。とりあえずスニ－カ－の医者が必要だ。近い未来スニ－カ－が、美術館や博物館に展示される日がくるかもしれない。たぶん来る。なぜなら今、スニ－カ－の魅力にとりつかれたキッズ達が、近い将来権力を持つから。妄想が暴走してきたのでこの辺で。

ＯＬＤ ＣＯＬＴＥＺ

ＯＬＤ　ＣＯＲＴＥＺ

　一見何の変哲もないただのスニ－カ－。ＮＩＫＥのコルテッツという最初期のランニングシュウズ。ここに紹介するのは、1988年製のデットストック。コルテッツは安っぽいイメ－ジがあり、現在あまり日の目を見ていない。確かに現行のコルテッツは、定価も安くレザ－の質もあまり良くない。普通の人が見ればどちらも変わらぬただの靴に見え、好きな人が見ればその美しさは一目瞭然。その違いは何なのだろう。技術は進歩しているはずだだから、昔よりいい物ができるはずなのに。思い入れを抜きにしても、物としての存在感がはっきり違う様に思う。昔と今ではレザ－の質が違うといっても、そんなの何とかなりそうでいまいち納得がいかない。もっと根本的な問題で、物自体に生命(魂）が宿っていないからなのではないか。現行の物も、物として全体が統一されているので、そこになんらかの意思が働いてはいる。しかし物を作るという態度が、昔と今では変わってきているのだと思う。物を造るのは神聖な仕事で、職人が生命を吹きこんだ。確かにもうそういう時代じゃない、大量に生産し大量に消費するというシステムは暴走し、さらなる過剰を生み出しそれを破壊する為に戦争を起こす。完全にシステムに支配された世界で、物を造る意味はなんなのであろうか。

One Peace

ナイキ　ワン　ピース

原宿にナイキの２５周年記念のAir Force　I　ショップがオープンした。　この企画は、世界的に展開しており　ワン　ピースといわれている。　他の国でも、すでに展開しており隣の国韓国では、すでにオープンしている。　また、１０月には、ニューヨークに大きなShopがオープンするとのうわさがある。　とりあえず、すごいこととなっている。

商品的にも、すごいことになっている。１足３０万円のAir Forceが発売されている。　売れ行きも好調で、うわさによると１日で２０足ほど売れたという。　もちろん私には、手の届かない金額であるが。　またそれと同時に、なぜかAir Forceを長く集めていた人間として、さめてしまった自分がいるのも事実である。　

私は、Air Force Iがとても好きである。　多少重たいのと、体が悪い私にとって履く機会が減ったのは事実であるが、それでも好きである。　しかし、これで何かAir Force自体も世の中にあふれ出し、消費者の手の届かないものとなるのだろう。　寂しいと感じると同時にうまくいくことを祈りたい。