1982年制のデッドストックです。ナイキの初期テニスシューズで、素材はキャンヴァス、とてもシンプルな中に優雅な美しさがある。造りはかなり丁寧で、細部まで見ていると今のスニーカーと細かい違いが有り、見ていて飽きないし、味がある。シンプルなものほど、あらが目立つので難しい。なかなかいい物に出会えない。昔の靴は良い意味で無駄が有り、それが逆に美しさにつながっているんじゃないか。ナイキのスウォッシュマーク一つとっても、時代によって形や太さ、角度等の印象が違う。
ナイキの秘密はこのスウォッシュにある。このシンボルマークが無意識の記憶を呼び覚まし刺激する。縄文時代には、勾玉という似たような形の石(動物の骨で作られた物もある)があるし、胎児をシンボリック化したようでもあり、また三日月の形にも似ている。人は無意識のうちに、スウォシュを聖なる物と認識し、お守りとして身に着けているのかもしれない。不安な時代だからこそ、スウォッシュのでかいAIR FORCEⅠやDUNKが好まれる。ベープスターがなぜ流行ったのか。スウォッシュに星の力が加わり相乗効果を起こしたからではないか。シンボルとして矢印やローマ字では弱い。
今世界は、太陽の文化(ユダヤ・キリスト教)と月の文化(イスラム教)が対立して戦争が起こっている。日本は太陽の文化といわれているが、縄文時代はどうも違う。日本は月の文化だった様な気がする。もちろん正史は太陽信仰だが、歴史は権力を握った者に都合のいいように歪んでいる。闇に沈められた歴史は限りがない。
この魔術的なナイキの力には、たぶんどのスニーカーブランドも太刀打ちできないのではないか。妄想は果てしが無い。
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