「ジャンクフード」 山本政志
1998年の作品。この監督の作品を観たのは初めてである。最後まで飽きさせない何かは持っている。しかしこの作品は暗い。闇の底に沈んだまま救いの無い気分になれる。でも、感覚的に興味を惹かれる部分はある。ボーダレスに地を這う視線が絡みあう。虚無感。つき纏う闇。共同体の中心から外れた周縁部、そのラインを超えたら漂泊者…ともあれこの映画は、物語というより一瞬を切り取った映画である。残念ながら昇華されていないが。この人の他の作品「ロビンソンの庭」を観てみたい。夢想は尽きない。
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