「馬敗れて草原あり」 寺山修司
たまに、競馬がやりたくなる瞬間がある。どうしようもない過剰を抱え込んだ時、賭けという運命に乗せて蕩尽する。古くから人は、さまざまなギャンブルを編みだし熱狂してきたのだ。その、非日常の時間があることによって、人は破滅と再生を得る。競馬は夢想なのだ。勝手な想いで未来を想像する。運命という不確かな存在と向きあう。
この書は、寺山修司の競馬への愛が詰まっていて味わい深い。
死という突然の運命に、4に餞別をぶち込んだ。そんな感傷的な競馬もある。愚かだが、夢想は尽きない。
チャプターワールド
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