秋葉原事件に想う
最近、残虐な殺人事件が多い。それは、吹き上げる闇の深さ。そして、他人事ではありえない。もはや、どこで何が起ころうが不思議ではない闇の領域が迫っている。一つの文明が終焉する、終幕劇のようにも感じられる。人類(文明)は、行き詰っているように感じる。ヒトは快楽を求めて暴走する。この文明を維持する諸々の装置の箍が緩んできた、いや崩壊してきているのではないか。ヒトがヒトを殺すのは今に始まった事ではなく、過去繰り返されてきた歴史である。ヒトは進歩(進化)してきたなどというが、世界は破壊と殺戮に充ちている。ヒトは光の部分と闇の部分を併せ持つ不安定な生物であり、その振り子はどう振れるかわかったものではないのである。この事件の容疑者を特別な存在だと決め付け、自分たちとは違うと安心しようとするのには違和感を感じる。一寸先は闇、上手い言葉だ。振り子はいついかなる方向に振れるかわからない、そんな闇深き時代が訪れつつあるように想われる。正常と異常の境界もまた、曖昧模糊として振り子のように揺れ動く。夢想は尽きない。そして幻想は果てしがない。
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