「日と月と刀 上・下」が発売された。丸山健二は、新しい物が出るたびに、いつもちょっと気になる作家ではある。でもずうっと通り過ぎてきた。10代の頃に興味を惹かれ何冊か読んではいるものの、それ以降、そこに向かわせる何かに欠けてきた。必然的運命みたいなものか。記憶の中には、硬くて厳しい孤高な信念みたいなものの印象がうっすらとある。実際に長野の山に暮らし、なにか世間とは隔絶しているかのような生き様がその因か。
なにはともあれ、ひさびさに惹かれた。時代物というのも興味深いし、題名がまたそそられる。さて、どんな味わいなのであろうか。夢想は尽きない。
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