文字の都市 柴田元幸 を読む
この本は、現在の文学と世の中の関わりを、10人の人が述べているものである。中には面白い小論文と、面白くないものとが混ざっているのだが、全体としてはとても面白い。しかし、この”面白い”感覚は、すでに当たり前のことなのかもしれない。文学にしろ文化、文明と呼ばれるものは、すべて人間により営まれている。ということは、社会性をもつものである。その物だけで判断できないのである。すなわち、その時代背景をとうしてその作品を評価しなくてはならないのだ。
ものとモノのつながり。ものと時代の繋がり。すべての糸をほどこうとするその論点が大切なのである。これは商売をしていても同じである。AとBをあわせてCとする。AとBをあわせてCという売り方を考える。それがこれだけ物が有り余っている世界での常識であろう。そのことが気がつかないと商売はうまくいかない。それでは何をするのか?
答えは周りを見るということである。隣の人が何をしているのか?まず理解することを始めよう。どのようなものにも関心を向けよう。それには時間をうまく使おう。と自分の欠点を外に向けているようだが。
柴田元幸氏の”アメリカン、ナルシス”を読んだのは、セコイア国立公園のカフェテリアであったのをふと思った。
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