言葉
アルコール依存症、摂食障害、強迫神経症…。さまざまな病気から回復した人たちが一堂に集い、笑いを交えながら魂のパフォーマンスを演じる。平成14年、新潟市で始まった異色イベント「こわれ者の祭典」は今年、5周年を迎え、公演は27回を重ねた。国内の自殺者が年間3万人を超える、この生きづらい世の中を、みんなで共同体を作って生き抜いていこう-。新潟から全国へ、力強いメッセージを発信し続けている。(新潟支局 永岡栄治)
「肉体は必ずいつかは滅びる。だから、人間は誰もがこわれ者。『こわれ者の祭典』とは実は、『人間の祭典』なんです」(新潟産経ニュースから引用)
「こわれ者の祭典」という言葉に反応してしまった。この響きは、喚起させる何かを持っている。言葉は力を秘めている。私は、このイベントについて何も知らなかった。ただこの言葉に引き寄せられただけである。ヒトは、もともと生物としての本能が壊れた(壊された)存在である。そしてこの言葉は、何か本質的なものを表象しているように感じられてならない。夢想は尽きない。
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