狩猟採集民族とスニーカー販売
スニーカーをお店で販売するのに適しているのは、狩猟採集民族の血が流れている人間である。誤解を恐れずにいうと、スニーカーを売る感覚は狩に似ている様な気がする。間とタイミングが最も重要で、後は相手(獲物)の力量を読み、いかに懐に入れるか、それが勝敗の80%を決めるといっても過言ではない。売れる人間は感覚的にそれを理解する。売りが駄目な人間には、何度教えても理解してもらえない。売りは無意識のうちに超感覚的次元に入り、そこから答えを導き出す不思議な経験だ。未来を読み、都合のいい未来に近づけようと悪あがきを繰り返す。もちろんそこには暗黙の掟(ルール)が有り、お互いにそこを踏み越えてはならない。基本的には動物の行う狩と感覚的に同じだと思う。後はサイズを当て嵌めるパズルゲーム。このパズルゲームも意外と難しい。落とし穴に注意して、落としどころを慎重に選択する。もちろん相手に気に入ってもらう事が前提条件にはなるが、後は神の裁き審判を待つ。これが何度経験してもどきどきする緊張の一瞬だ。自分の存在総てが裁かれている気分になる。だからむかつく時もあれば、苦々しい気分にさせられる時もあれば、ほっとする時もあれば、感動で涙が出そうになる時もある。しかし結局は自分をみつめさせられる。人間だからその日の気分がある。人に対して優しい気持ちになれる時は良く売れ、逆にいらいらしたり、驕りがある時にはふられる確立が高い。人は気で相手を無意識にまず感じる。結局は自分をコントロールする事が一番難しかったりする。
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