80年代ぐらいの、チャンピオン TURBO 700 HIの登場です。用途はバッシュでメイドイン台湾、80年代後期ロボット型スニーカーに分類できそうである。チャンピオンといえばスウェットが有名であり、スニーカーの評価はあまり聞いたことが無い。しかし改めて、のんびり眺めていると決して悪くない出来だ。ごちゃごちゃといろんなアイディアが詰め込まれているが、バランスは悪くないしよく見ると不思議な魅力がある。横腹についたシンボルマークもちょっと神秘的だ。スニーカーの仕事をしていながら、靴をただぼーっと眺めている時間はあまり無い。でも靴を自分の目線の先に置き静かに対話していると、妙な親近感を感じ、飼っているペットを見つめているのと似た感覚に陥る。こいいう時間もまた悪くない。
スニーカーを偏愛し、スニーカーによって心癒される中毒者(ジャンキー)はどれぐらいいるのであろうか。ファッションとしてではなく、よりディープに物(存在)そのものを狂愛する人々がいるジャンルは不滅だ。スニーカーの歴史はまだ浅い。この行き詰まった現状に風穴を開けて、次の段階に進化できるのであろうか。今スニーカーを愛する人達は疲れている。袋小路に迷い込み、進むべき道が見つからない。ジャンルとしての活力を取り戻すためには、情熱とカリスマが必要な気がする。
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