半村 良を久々に読んだ。面白かったけど、ちょっともの足りない気がした。他にもっと凄い作品があるから、それはしかたがない。でもやっぱり流石だなーと端々で感じる。目の付け所というか、細かいこだわりもそうなのだが、鋭い。土地や場所に対する感覚または嗅覚とでも言おうか。そしてだんだんその世界に惹きこまれていく。アフガニスタン周辺。27年も前に注目してこれを書いた。広い意味でこの辺りは、日本人の一方の原点である可能性も捨てきれない。曲はあるが、伝奇小説というジャンルを膨らませた異能の人であった。夢想は尽きない。
最近のコメント